失ったものばかり気にしてしまう
人生は得ては失うの繰り返し
私たちの一生は、何かを得ては失うということの繰り返しのなかにいるように思います。
癌と言う病気になってからは、得られるものの大切さに目が向くようになりましたが、それまでは、どうしても失ったものばかり気にして後悔していたように思います。
そして、一度何かを失ったら、それはまるで永遠に、生まれ変わりでもしない限り取り戻すことができないもののように感じてしまう。そんなことに思い悩む人がいると思います。
悪魔の誘惑
最近、特にそう思うようになったのですが、「サタン(悪魔)の誘惑」というのは本当にあると思うのです。そのときの自分は、悪いものに誘惑されていることに気づけなくて、何かを失ってしまう。そういうことって、きっとある。そして、失って初めて、自分がしてしまったことの重さに気づくのです。
もし、あなたが過去の自分がしたことについて、今、本当に心から後悔しているとしたら、過去のあなたは悪魔の声にそそのかされていたのじゃないかと思います。きっと、そのときのあなたは、本当のあなたじゃなかった。
もし、今のあなたが「これが本当の自分だ」と信じることができるなら、過去のことに縛られる必要はありません。
人の顔をした悪魔にだまされた過去があったとしても、それはもう遠く過ぎていく時間の流れの中に置いていけばいい。これから来る未来に、暗い影などないのです。
誘惑に負けた自分を許して前に進もう
過去のある時点で誘惑に負けてしまったことがしたとしても、今、そのことを悔いているなら、そして、今は違った生き方を選ぶことができているなら、過去の自分をやさしく許してください。
そして、前を向いて進みましょう。生まれ変わった自分として。愚かさを乗り越えた自分として。
常森さつき